年報
女性ライフサイクル研究 第14号(2004年11月発行)

特集:戦争とトラウマ

戦争のニュースを耳にしない日はないといっても過言ではないほど、戦争が身近なものとなりつつあります。海外ではここ20年、ホロコーストや戦争などマスレベルで起こつたトラウマの世代伝達についての研究が盛んに行われてきましたが、戦争による破壊は目に見えるものばかりではありません。マスレベルのトラウマは、何世代にもわたって私たちの人間性を蝕んでいきます。戦争の惨禍を繰り返さないために、今こそ、その破壊の恐ろしさを正視し、過去の戦争が意義ある形で世代を越えて伝えられ、受け継がれてゆく必要があります。この本は、そんな戦争とトラウマの関連に迫る最初の第一歩です。


〈目次〉
●序/村本邦子
戦争とトラウマ〜語り継ぎと歴史の形成・教育
●特別寄稿/メアリーハーペイ(ハーバード大学/ケンブリッジ病院暴力被害者支援プログラム指揮者)
日本におけるトラウマ研究と戦争のトラウマについて
 

1 戦争体験を語り継ぐ

●沖縄/下地久美子・渡邉佳代
沖縄戦とひめゆりを語り継ぐ
●広島/西 順子
広島被爆体験を語り継ぐ
●自己との対話/粟野真造(アンラーンの会世話人、元北教大非常勤講師)
いくつかの戦争、自分史を見つめて〜心の内戦、国家間戦争、内向きの軍隊、構造的暴力、性戦争

2 戦争の歴史と平和教育

●平和教育/小田裕子
今日の中学生に見る「平和と戦争」
●レポート/原田光恵
ある小学教翰のホームページにみる「平和教育」
●戦時・性暴力/窪田容子
戦時・性暴力を防止するために
●女性の戦争協力/津村 薫
銃後の女性の戦争協力を問い直す〜国防婦人会の活動から

約138頁 1,050円