今月のトピック by 村本邦子

2007年10月 「こころとからだ」と代替医療

 友人の村川治彦さんが主催する「イーストウエスト対話センター」と立命の共催で、2日にわたる「21世紀統合医療フォーラム〜心身医学と一人称のからだの出会い」があった。私も司会に駆り出されたので、全スケジュール、みっちり参加した。1日目の午前が、基調講演とシンポで問題意識の提起、1日目午後と2日目午前が、代替医療のワークショップでそれぞれ体験をして、2日目午後は、また全体で集まり、研究報告と全体討議で、考えたことや学んだことを皆で分かち合うという構造だった。なかなかよくできた暖かなフォーラムだったなぁと思う。今後、時代の流れは、間違いなく、代替医療に移っていくだろう。企業もストレスマネジメントの波が終わったら、そちらにお金が移っていくと予測される。

 15種類もあるワークショップのうち、3種類を選べたので、気功、アロマ、操体法を選んだ。気功の講師は津村喬さん。お名前はよく知っているものの、お目にかかるのは初めてだったが、まるで宮崎駿のアニメにそのまま登場できそうな、ほんわかムードのキャラ。気功をやると、こんなふうになれるのかしら!?気功はまったく初めてで、想像とはまったく違って(どうしても手かざしの怪しいイメージが・・・)、とっても気持ちよかった。北村幹男さんの操体法というのも初めてだったが、これもよかった。私のバリダンスの先生は、最近、フェルデンクライスの資格を取り、準備体操にも取り入れられているが、どれにも大きく共通するものがありそうだ。参加できなかったが、ロルフィングのワークショップをやった安田登さんは能のプロで、能を通じて心身に起こることを説明するのにロルフィングの枠組みが使えるのだそうだ。心身の真実に関する知恵は、このあたりにあるのだろう。

 アロマは、ホリスティックケア総合学院の学院長である相原由花さん。医療現場でアロマを実践されているので、さすがプロ。私は通信で勉強したので、こうやって講習を受けるのも大事なことだとあらためて思う。人の説明を聞くことで、自分の理解をまた少し視点を変えて見直すことができる。ターミナルケアなどにもアロマを使っているそうだが、たしかに、自分自身が難病や末期で苦しんでいるとき、こんなふうにアロマで優しくケアしてもらえるとしたら希望が持てるだろうなと実感した(そうなりたくないが、万が一、そうなったら、絶対やってもらおうっと)。

 今回、いちばん新鮮だったのは、「ツボ」というのが何なのかを体感レベルで納得したこと。「ツボ」っていったい何なんだ!?と長く疑問に思ってきたが、言葉で説明できないものの、疑問が解決した。ただし、私の理解では、「ツボ」と言われているものは、多くの人がそこにあると言えるだけで、実際には一人ひとり違うものだと思う。「こころとからだ」が全体であること、それが自然や社会、世界や宇宙とつながっていることもなんとなく実感できた。

 東洋と西洋という二分割をして東洋を理想化するような態度には胡散臭いものを感じるし、医療と言ってしまうより、健康であって、もっと教育に近いんじゃないかしらなどと思っていた私の疑惑も、最後の全体討論でフロアからたくさん提示されていたし、私としてはとても満足。参加者の半分は医者だったにも関わらず、暖かく皆がつながりを感じることのできるフォーラムだったことも良かった。そうそう、基調講演は日本心身医学会理事長の中井吉英先生だったが、彼の「身を診る」診療実践にはとっても感心させられた(これまで知らなかったことを恥ずかしく思う)。最後に、村川さんが長く暖めてきたことが、こんな形で少しずつ形を成していくこと、友人として嬉しく誇らしく思う。私も、少しずつ勉強して、深めていきたい。