2006年7月のきまぐれトピック

子どもに「学校に行きたくない」と言われたら?〜不登校とのつきあい方〜

渡邉佳代

 子どもに「学校に行きたくない」と言われたことはありますか?言葉にしなくても、登校時に何となくだるそうにしている、表情が暗い、登校準備になかなか取り掛かれない、時には頭痛や腹痛、発熱など、体の不調を訴えることもあります。私たち大人も、「今日は仕事に行きたくないな」「何となく嫌だな」と思うことがあるように、疲れている時、不安や心配事がある時、解決しなければならない問題が生じた時などに、子どもが「学校に行きたくない」「行けない」と訴えることは自然なことです。それは子どもからのSOSサインであると言えるでしょう。

 そのような時の子どもへの対応は、子どもの年齢や発達段階、その子が抱えている課題によって異なります。子どものSOSサインには、どのような意味があるのか、どのようなサポートが必要なのかを考えていくことが望まれますが、毎日子どもが「学校に行かない」と言ったとしたら・・・いつまで続くのかと不安に押しつぶされそうになったら・・・冷静に対応していくことが難しくなるかもしれません。

 子どもの思春期や不登校を親子で乗越えることは、子どもにとっても、親にとっても、今までの生き方や子育てを見直すチャンスになることが多いようです。しかし、親子で向き合い、家族で支えあっていく中では、今まで未解決だった家族の問題や、自分自身の問題に目を向けることも少なくないでしょう。自分の気持ちを整理するために、自分一人では難しいことや、夫婦で向き合って話し合うことが難しくなることもあるようです。

 そうした場合には、当事者組織や自助グループ、あるいはカウンセリングなどで、親自身の支援者をみつけることが、心強い支えになります。子どもを一番身近でサポートする親にとって、自分自身もサポートしてもらえる環境を整えていくことは、結果的に子どもをサポートしていくことにもつながっていきます。

 子どもが行き渋り始めた時、登校したり休んだりを繰り返している時、また完全に行かなくなってしまった時など、それぞれの子どもの状態によって「働きかける」ことと「待つ」ことの両方が必要です。当研究所では、子どもが今、どのような状態にいて、乗越えようとしているどのような課題があるのか、また、親や学校の先生などの身近で子どもに関わる大人が、どのような時に、どのように働きかけ、待つのか、子どもへのサポートの仕方を一緒に考えていきたいと思っています。

 不登校の子どもにとって、絶対に正しい対応というものはありません。試行錯誤しながらも親子で向き合い、それぞれの子どもに合った対応を見出していこうとする姿勢こそ、子どもにとって大きな力となっていくでしょう。

※不登校や行き渋りの子どもの理解と対応については、FLC21子育てナビ I『不登校とのつきあい方』で詳しく解説していますので、ご覧ください。

当研究所では不登校に関する講演・カウンセリングをお受けしています。お問合せください。

◆お子さんのカウンセリングでは・・・お子さんの希望に添って進めていきます。悩みや不安を言葉にすることが難しい場合には、お子さんに合った表現しやすい方法(箱庭療法、描画療法、プレイセラピーなど)を選ぶことができます。
◆親御さんとの相談では・・・お子さんの発しているSOSサインの意味や、不登校に必要なサポートを考えながら、お子さんへの具体的な声かけや関わりについても、一緒に考えさせていただいています。
◆家族療法では・・・複数のスタッフ・チームとともに、お子さんやご家族の持つ力を確認し、様々な選択肢や必要なサポートを考えさせていただいています。