ニュースレター No.61 / 2007年2月

ご 挨 拶

女性ライフサイクル研究所所長 村本邦子

 あっという間に2007年。研究所を立ち上げたのは2000年だったから、はや17年目である。あの頃、生まれたばかりだった娘も今や高校生。息子とともに、今やすっかり大人びて、それぞれに充実した毎日を送っている。将来何をやろうかな?とワクワク思案中。研究所の方でもかわいい娘たちに恵まれて(教え子たちは娘みたいな存在だ)、それぞれの成長を楽しみに眺めている(我ながら目を細めて見ている感じ)。

 それだけに、女性がどんなふうに働いていくのが良いのか考えることが多くなった。自分自身は、どちらかと言えば成り行きまかせ。それでも、結果的には貫き通してきたものはあって、時々、キャリア・ウーマンと間違えられるが、必ずしも、働くことについて真剣に悩んできたわけではない。ただ、振り返れば自分の歩んできた道がある。

 今日、たまたま、娘と一緒に、「プラダを着た悪魔」を観た。娯楽映画ではあるが、お洒落な映像を見ているだけで、わくわく楽しめる映画だった。最後には、味わい深いハッピネスがある。悪魔とはカリスマ編集長ミランダのことだが、皆に嫌われ怖れられているミランダについて、ジャーナリストを夢見てアシスタントを勤めるアンディが、「彼女が男だったら、皆、できる男と評価するはず」とかばう場面がある。たしかに、仕事の鬼は、男ならば評価され尊敬されるが、女ならば無視できずとも眉をひそめられる。

 自分のことを仕事の鬼とは思わないけれど、たしかに、生半可な気持ちで仕事を続けることはできないとも思う。男であれ、女であれ、一心不乱に夢を追う姿は美しい。夢を実現する人は特殊な一部の人たちで、ある意味、いろんなものを犠牲にする覚悟もいるのだろう。特殊な才能を与えられた芸術家やアスリートたちもそうだ。最近、男女ともに「ワーク・ライフ・バランス」を実現できる社会をどうやって作っていけるかを考え続けているのだけど、バランスの悪い生き方を選択する人たちの人生だってあっていいのかもしれないと思い直している。ただし、周囲は迷惑するだろうな(ミランダの双子の娘たちの将来は心配だ・・・)。

 ミランダはミランダの、アンディはアンディのバランスと人生の優先順位をつけて、それぞれの人生は続く。私自身も、そして研究所のスタッフたちも、それぞれのバランスと人生の優先順位で納得できる生き方、働き方を探していけたら。それをまた社会に還元して行けたらなと思う。