女性ライフサイクル研究所 News Letter

No.122

アート・イメージ 
身体感覚をつなぐ
〜トラウマ・セルフケア・グループの試み

西 順子

「女性のためのセルフケア・グループ」をスタートして、もうすぐ一年がたちます。このグループは、トラウマの癒しと回復のために、心身の苦痛を緩和するセルフケアの方法を学ぶことを目的に実施しています。カウンセリングの場以外でも、身体とつながる方法を伝えていければな…という思いではじめました。

虐待やDV、性暴力、喪失体験などトラウマとなりうる体験は、心と身体のつながり、人とのつながり、世界とのつながりを壊します。そのため、トラウマの癒しには、人とつながるなかで、心と身体のつながりを取り戻すことが必要です。それは人間の全体性の回復でもあると感じています。

トラウマ研究の第一人者ヴァン・デア・コーク氏は「トラウマの刷り込みを克服するためには、身体感覚を味方につけることが不可欠である」と言います。

私達のグループでは、アートやイメージなど創造性の力を使いながら、身体感覚にアプローチしていきます。 身体ベースのトラウマ療法、ソマティック・エクスペリエンスを用いて、身体の声を聴きながら、身体に受容的に関わるってどういうことか、体験して頂いています。まずは、今ここでの、身体感覚への気づき、観察を大事にしていきます。

身体の叡智に気づくことは、自己信頼や世界への信頼につながっていくように感じます。セルフケアのために、身体とつながる方法を学んでみませんか。

参考文献
『心と身体をつなぐトラウマセラピー』リヴァイン著、雲母書房。
『トラウマをヨーガで克服する』デイヴィット・エマーソン著、紀伊国屋書店。