女性ライフサイクル研究所 News Letter

No.121

パワーハラスメント2

津村 薫

2012年1月30日に厚生労働省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」報告があり、職場におけるパワーハラスメントを「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義した。

また、職場のパワーハラスメントに当たる行為として6つの類型を挙げている。
@身体的な攻撃 暴行・傷害
A精神的な攻撃 脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言
B人間関係からの切り離し 隔離・仲間外し・無視
C過大な要求 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
D過小な要求 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い 仕事を命じることや仕事を与えないこと
E個の侵害 私的なことに過度に立ち入ること

予防するために、「トップのメッセージ」「ルールを決める」「実態を把握する」「教育する」「周知する」。解決するために「相談や解決の場を設置する」「再発を防止する」
行政は、問題の現状や課題、取組例などについて周知啓発を行うべき。併せて、この問題についての実態を把握し、明らかにするべき、としている。
(厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000021i2v.html)

2009年5月の特集で私はパワーハラスメントについて書いた。「お給料をもらってるんだから、嫌なことも我慢するのが社会人」「いろんな人がいるのが職場」「言われないようにちゃんとすればいい」などといった言葉で、労働者への安全配慮は重要視されてこなかった現実があると思う。

人間関係がぎすぎすしていてやりがいのない職場は、パワーハラスメントの温床になる。それを「ビシビシやっている」「厳しい職場だ」と思っているなら大間違いだ。必ず生産性が低下を招き、組織にとってマイナスな効果を生むのである。予防のための手立てを積極的に講じる組織が増えることを強く願いたい。