女性ライフサイクル研究所 News Letter

2009年1月発行第83号

熟年夫婦のコミュニケーション

森普@和代

アルフォンス・デーケンは、『よく生き、よく笑い、よき死と出会う(新潮社)』の中で、中年期には8つの危機があるといいます。

@時間意識の危機(残された時間が少なくなってきた感覚に目覚める)
A自分の役割意識の危機(多くの人は中年期までに社会的に一つの役割をはたす)
B対人関係における危機(協調性や柔軟性が失われ対人関係がスムーズにいかなくなる)
C価値観の危機(若い頃の価値観が揺らぎ始める)
D思いわずらう危機(健康や将来に対して無用な不安や思いわずらいが増える)
E平凡な人生の危機(仕事も家庭も平凡な繰り返しが多くなりがち)
F死に直面する危機(段々と死に向かっていることを意識させられる)
G真面目になりすぎる危機

上記のことからも、熟年世代は「夫婦が改めて向き合う時期」、となることがわかります。「うまくいっていない」というカップルの多くは、「全くコミュニケーションが取れてない」と言います。実際、82%の既婚カップルが、「パートナーが考えていること、感じていることを自分にも話してくれたらいいのに」と望んでいて、配偶者の75%が、「相手に何を欲しているのか、何を考えているのか聞くのをためらう」のだそうです。また同時に、「自分自身もパートナーから理解されていない」、と感じていることがあるようです。しかし私たちは、言語以外でも非言語的コミュニケーションを行っています。"目を合わせる"、"微笑む"、"触れる"などは、言語以上の何かを物語っている場合も多く、このような非言語的コミュニケーションから、お互いに対してどのように感じているのかを読み取ることも出来るのです。

より良いパートナーシップのためには、否定的瞬間の5倍の肯定的瞬間が必要といわれます。コミュニケーションを豊かにするために、一緒に笑う、一緒に遊ぶ、特別な祝いごとをするなど、夫婦で楽しい時間を共有することを考えてみるのもいいかもしれませんね。