女性ライフサイクル研究所 News Letter

2009年1月発行第83号

解決志向ブリーフセラピー

下地 久美子

ブリーフセラピーをご存知ですか?これは、文字通り治療期間が短期でありながら、より効果的で効率的な治療を目指す心理療法です。相談者が本来もっている強さと柔軟性に焦点を当て、現在の症状や不適応状態の消失や改善を目指します。この技法は、ミルトン・エリクソンの治療的コミュニケーションから発展してきました。

従来の精神療法との違いは、症状が起こっている原因の追求や分析はせず、問題の解決に主眼を置いていることです。例えば、「人と話すときに緊張する」というケースの場合、ブリーフセラピーでは、なぜ緊張するようになったかという原因を探りません。本人のもつリソース(経験、能力、資質)に目を向け、「緊張せずに話せたとき」という例外探しをします。すでにうまくやれている時や状況を聞きだし、「どうして緊張しなかったのか?」「何が役に立ったのか?」とうまくいったときのことを探っていきます。これを、成功の責任追及といいます。うまくいったときのことをきちんと評価することで、そのよい状態を繰り返し起こさせるというねらいがあります。ここで重要なのは、そのような例外の行動を、その人自身が行なったということです。自分がうまくやれている状況を知り、潜在的な力を引き出すことで、解決へ向けて道が開けていきます。

◆解決志向ブリーフセラピーの3つの原則は、
@うまくいっているなら、そのまま続ける。
Aうまくいっていないことは止めて、なにか違う行動を起こす。
Bうまくいくまで、いろんな行動を試してみる。

変化は絶えず起こっていて、小さな変化は、大きな変化を生み出します。相談者は誰でも、すでに問題を解決するのに必要な答えをもっているとする、ブリーフセラピー。もちろん、どんなケースにも万能ということはありませんが、関心のある方は、お気軽に当研究所のカウンセラーまでお問合せください。