女性ライフサイクル研究所 News Letter

2007年12月発行第70号

『女はみんな女神』を読む

渡邉 佳代

 『女はみんな女神』(ジーン・シノダ・ボーレン著、村本詔司+村本邦子訳、新水社)は、ユング派とフェミニズムの両方の観点によって書かれ、当研究所でも長年に渡って、グループワークや講座で用いてきました。自分の行動や感情に影響を及ぼしている生得的なパターンを女神原型として表し、ギリシア神話の魅力的な7人の女神を紹介しています。

 狩りと月の女神・アルテミスは、目標を設定してやり遂げる自律性、独立心を持ち、女性同士のつながりを大切にします。知恵と工芸の女神・アテーナーは、戦略を立てて実践的に問題を解決し、男性との協働関係を築きます。炉と神殿の女神・ヘスティアーは、自分の内面を大切にして孤独を楽しみます。結婚の女神・ヘーラーは、生涯に渡ってコミットできる誠実さを持ちます。穀物の女神・デーメーテールは、他者を温かく育てる寛大さを持ちます。乙女であり、冥界の女王に成長するペルセポネーは、受容し、想像力や夢を大切にします。愛と美の女神・アプロディーテーは、快楽と美を享受し、官能的で創造的な力を発揮します。

 この7人の女神たちは全て、私たちの心の中に存在し、どの女神に自分がスポットライトを当てるかによって、どのように感じ、どのように行動するかというパターンが変わってくるようです。女神たちそれぞれの強みや傷つきを自分に重ねてみると、肯定的な自己理解につながり、エンパワーされるように感じるでしょう。本書を読むことで、私たちの中にいる「女神たち」を知り、あるがままの自分を認めたり、他者との関係を理解したりして、主体的に新たな人生を歩む一歩となればと願っています。

 当研究所では、2008年10月より、毎月第2木曜日(19:00〜20:30)に本書を読むグループを女性ライフサイクル研究所・京都支所にて開催する予定です。多くの方のご参加をお待ちしております。