スタッフエッセイ 2013年10月

五十路を目前に思うこと

前村よう子

この5月下旬から「特別任用非常勤講師」とやらになり、二つのクラスで副担任をすることとなった。それに伴い、コース行事(幼児教育コース)、学年行事、学校行事およびコース・学年・教科の会議に出席したり、生徒の家庭訪問も担当するようになった。

「瞬間最大風速が吹く」とベテラン専任教諭から事前に聞いていた「9月の文化祭」、「10月のコース行事(ミュージカル)」がようやく終わったかと思えば、11月に予定されている生徒たちの体験学習準備に向けての準備が始まった。それとほぼ同時期に中間考査。 明後日から中間考査が始まるというその二日前に問題を作成しているなんて、19年間の講師生活で初めての事態に我ながら驚いている。

思えば研究所での仕事と共に学校での講師生活を始めて19年間、仕事に追われることには慣れっこだった。追われると言いながらも、これまではほどよい距離を保てていたのだと思う。今の私は、車間距離をほとんど空けることなく高速道路を走っているかのようだ。常に仕事に追われている。怠けているつもりは全くないのだが、片付けても片付けても目の前の仕事が減ることがなく、突発的な仕事が、文字通り降ってわいてくる。

あと10歳、せめてあと5歳若い頃であれば、もっと要領よく動くこともできたろうし、もっと丁寧に対応することもできたろうにと反省することも多々ある。あと2ヶ月強で五十路を迎える身には、初めて尽くしは少々きつい。

それでも頑張れるのは、もっと過酷な中で頑張っている娘を側で見ているからかもしれないなと思う。私は部活動の顧問をしていないだけ、担任として直接、保護者対応を一手に引き受けていないだけまだマシと言える。前回のエッセイに書いたが、法事の準備が出来るくらいの元気は残っているのだから。

ブラック企業という言葉が当然のように話題にのぼり、労働基準監督官が主人公のドラマがゴールデンタイムに流れるようになった。労働者を取り巻く環境は、まだまだ厳しい。

次世代の若者たちが、搾取されることなく、心身共に健康で仕事を続けていけるように、その一助になるならと引き受けた特任講師。自らの身体の声、心の声を聞きながら、明日からも走るとするか。

(2013年10月)