スタッフエッセイ 2012年12月

年賀状

渡邉佳代

毎年この時期になると、仕事納めに追われながらも、いくつかお楽しみがある。その1つが年賀状を作ることである。そう言えば、小さい頃から年賀状のアイデアを考えたり、作ったりするのが大好きだった。

小さい頃は、年賀状を出す1人ひとりを思い浮かべて、それぞれに合うイメージでデザインを考えていた。20数枚分、1枚1枚のデザインが違うのだから、それはもう今考えれば大変だったと思うが、当時は楽しくて楽しくて仕方がなかった。ひつじ年には年賀状一面に綿を貼り付けたり、毛糸を貼り付けたり、今思えば、あれらは原型のままちゃんと届いていたんだろうか?と、おかしくなる。少し大きくなると、家にあったプリントごっこを使って、自分でデザインや色味を考えてプリントし、インクが乾くまでは部屋いっぱいに年賀状を広げていたことを思い出す。

いつから年賀状を書かなくなったのだろう。高3の受験の時には、自分から出さなくなっていたように思う。1人暮らしを始め、何度か転居を繰り返したり、仕事が忙しくなってくるうちに、ますます年賀状を書かなくなってしまった。ちょうどインターネットやメールが普及してきた時期だったので、知り合っても住所は交換せずに、新年の挨拶はメールやSNSで済ますことも多かったし、主義主張があったわけではないが、一時は年賀状を全く出していない時期もあった。それでも毎年送ってくださる方には、届いたら送り返すようにしていたが、そんなことをしていたら届く年賀状も少なくなってくる。

それがここ数年、また年賀状書きが復活してきた。1つは自分の住む場所に対して、仮住まいというより、ようやく自分の住まいという意識が定着してきたからかもしれない。仮住まいの時は、なかなか年賀状を出す気になれなかったというのが何だかおかしいが、住まいが定着してから、安心して自分の住所で年賀状を出せるようになってきたのだ。

もう1つは、年賀状だけのおつき合いの人が増えてきたこと。もっと若い頃は、何だかんだと言って新年会をしたり、メールをしたり、会おうと思えば何とか会える人たちが多かったが、同世代の友人たちは子育てや仕事が忙しくなったり遠方に転居したりで、年初めに会える機会が減ってきた。年賀状で互いの近況を伝え合ったり、子どもの写真に嬉しくなったり、年賀状でのおつき合いを楽しむようになってきた自分を感じている。

年賀状の楽しみが増えるにつれ、ここ数年、作成する年賀状の種類が増えてきている。だいたいが親戚やお世話になった方々に送るちょっとフォーマルなバージョン(?)と、親しい友人たちに送るカジュアルなバージョン(?)の2つが基本だ。今年はそれに加え、3人の姪っ子甥っ子たちそれぞれに合わせた年賀状を作り、結局は5つのバージョンになった。

もう小さい頃のようにふんだんに時間はないし、今や年賀状イラストのかわいい素材はネットを探せばたくさんあるので、そうした素材を組み合わせてパソコンで作成する。だけど、今年は直前にプリンターを買い替えたので、なかなか色味の調整がつかずに苦戦した。思うようには十分に仕上がらなかったが、まぁ、気持ちが大切だろうというところに収まる。

今年、家族の一番のビッグニュースを、一番に佳代おばちゃんにお知らせしてくれた姪っ子には、姪っ子の大好きなピンクをベースとしたかわいらしい年賀状を。今年から小学1年生になり、周囲の予想以上(!)に頑張っている優しい甥っ子には、雪原を跳ね回る元気な蛇に乗ったヤンチャな男の子の年賀状を。甘え上手で元気な甥っ子には、マジックを得意げに披露する王子様の年賀状を。それぞれのイメージに合わせてイラストを作成し、手書きでメッセージを添える。

実家にも1年に1度、1日帰るかどうかくらいになり、姪っ子たちとも電話で話したり、おばあちゃんから子どもたちの様子を聴くくらいになってしまっている。でも、どうか、元気でいてね、おばちゃんはいつも3人のことを大事に思っているよ!というメッセージを送り続けたい。

親戚や友人たちへの年賀状にも、今年は1枚1枚手書きのメッセージを添えた。なかなか会えないけど、私は大阪で元気にしていますよ、お互いに次の1年も元気で過ごそうね、また会いたいね、などなど。書いているうちに、お1人おひとりの顔が思い浮かび、たくさんの思い出が湧いてきて、思わずニンマリしてしまう。次第にエンパワーされている自分に気づき、またこのお楽しみは来年に!と思う。

皆さまにも、今年はたくさんお世話になりました。新しく出会えた方々、そしてこれまでにも長くお世話になった方々、来年もどうぞ宜しくお願いいたします!来年はもうちょっとゆとりを持ちながら、しっかりと地に足を着けて(そして踏みしめて!)、力強く進んでいきたいと思っています。皆さまもどうぞ、良いお年をお迎えください。そんな風に伝え合える出会いとつながりに感謝して。

(2012年12月)