スタッフエッセイ 2012年9月

夏の終わり

津村 薫

まだ残暑は厳しいけど、朝夕には秋を感じる、涼しげな風が吹くことがある。
「秋も近いな」とふと思う。

秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

まさに、そんな感じ。最近は暑くも寒くもない、過ごしやすく心地の良い時期が少なくなってきたように思うので、ふっと感じる心地良さが貴重。

「夏の風物詩」については昨年エッセイを書いたのだけれど、この夏、私はどんなふうに過ごしたのだろう。

夏の始まりは、沖縄の保育士研修というのがお約束。帰阪したら姫路で保育士研修。そして島根の福祉職研修、芸術教育研究所の保育士・幼稚園教諭研修と、あちこちに出張三昧なのが、私の夏。

そして、お盆休みには少しゆっくりと過ごす。この時期には講演・研修は入らないので、1週間から10日くらいはのびのびと在宅している(といっても、仕事しているが)。

8月下旬には毎年、研究所の仲間たちと、子育て支援者のための2日間集中講座「キッズ・サポーター・スキルアップ講座」を京都・大阪で実施。

この講座は、私たち仲間内では「熱闘甲子園」と呼ばれており、熱く燃えるこの4日間が終わると、ちょっと腑抜けのようになり(笑)、私の夏は終わるというのが、例年のお約束な夏の過ごし方。

そうして、秋の講演・研修ラッシュへと突入し、あっという間に年末、年が明けてちょっとホッとしたら、また年度末ラッシュ、そして春が来て、新年度早々は少し落ち着き、初夏からまた動くというのが、私の1年になっている。

私の「夏の友」といえばアイスクリーム。

仕事から戻ると、何種類ものアイスを揃えた冷凍室を覗いて、♪どれにしようかな♪とニンマリするのが私の大切なストレスコーピング。

いま、ふと冷凍室を覗いてみたら、ソーダバー、氷いちごバー、ぶどうソーダバー、王将、チョココーヒーバー、苺バー、パインバー、宇治抹茶あずきバー、なめらか果実包みバー、塩グレープフルーツバー、なんと10種類も入っていることがわかって、自分が驚いた(笑)。

ひとつひとつは小さなサイズのもの。多種類揃のが、私の夏のお楽しみ。

出張に行くと、ご当地アイスを探してしまうのも、習慣かも(笑)。

夏の終わりと共に、いつしか冷凍室のアイスの在庫は少なくなってきて、やがて姿を消す。これが私の夏の終わりかな。

温かい飲み物にほっこりさせられる秋、冬を過ごし、自然の息吹を感じる春を迎え、温かさが汗ばむ陽気に変わる頃、また我が家の冷凍室にはアイスがたくさん入ることだろう。

アイス片手に夏を見送る。この秋も頑張れ、津村。

(2012年9月)