スタッフエッセイ 2012年8月

ひょんなことから

安田裕子

ぬり絵、あやとり、シールや折り紙の交換、お手紙のやりとり、交換日記、ダイヤモンドゲーム、人生ゲーム、オセロゲーム、みかんの花などの手遊び、かごめかごめ、あぶくたった、ケンケンパ、ボックリカンカン、竹馬、ローラスケート、ゴム跳び、いっせんどう、いろおに、たかおに、こおりおに、かくれんぼう、ヌータン(ケイドロ)・・・

昔やった懐かしい遊びの数々である。

♪♪ いつのことだか 思い出してごらん あんなこと こんなこと あったでしょう
 うれしかったこと おもしろかったこと いつになっても わすれない ♪♪

それぞれの遊びにまつわるエピソードや、一緒に遊んだお友達の顔ぶれ、その時の情景、時間を忘れて遊びに没頭した高揚感。いろんなことが、連鎖的に思い出される。

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お盆の期間に、実家に帰ってきているよと、友人から連絡をもらった。遠方に住んでいる親友である。この冬、ひょんなことから久しぶりの再会を果たせそうだったが、結局、実現することができず。お盆には絶対に会おうね!!と約束した、その待ちに待った連絡である。

彼女とは、学生時代に、お互い偶然に行った短期のアルバイトで知り合い、親しくなった。同じくそのアルバイトで知り合ったもうひとりの友人も一緒に、スケジュールを調整し合い、ランチの約束をする。3人で会うのは本当に久しぶりだったけど、そんな時間の流れはなんのその。当時の関係性がなんらかわっていないのが、なんとも嬉しい。

もちろん、時間は確実に経っているわけで、その間に、それぞれに、たくさんの変化があった。仕事のこと、家族のこと。女3人寄ればかしましい。あっというまのランチタイム。たっぷり時間がとれなくて、ランチを食べて出なくてはならないのが口惜しい。

いろんなことを話すなかで、当然でてくる、子どもたちの話。2人にはそれぞれ子どもがいて、子どもトークにも花が咲く。シングルの私は、そんな新鮮な話を聴きながら、子どものいる生活の楽しさを、喜びを、思う。遠方に住む姪っ子との時間が重なり、また、自分自身の幼い頃のことが呼び覚まされる。とてもあったかい、そしてなんとも懐かしい、ジンとするような感情の流れ。

子どもを育てるなかで、子どもがいるからこそ経験することがある。自分の生い立ちを、再体験することができるとも聴く。それは本当にそうなのだろう。私自身、子ども時代にタイムスリップしたような感覚をほっこり味わいながら、改めて確認する。もちろん、楽しいことばかりではないだろう。子どもの病気のこと、夜泣きで大変だったこと、そんな話も耳にしながら、私もそうやって育ててもらったのだなぁと、これまたなんとも言い難い気持ちになる。そしてまた翻って、今シングルの私にできることを、私なりにしていかなくっちゃと、そんな気持ちにもなる。

最近、いそがしさに拍車がかかり、ちょっとこれはいけないな、と思うこともある。ライフとワークとのバランス。常に考えていることだけれど、それらはパッツリわけられるものでもない。私にとって、ワークはライフでもある。自分が大切に思っていることをきちんと丁寧にすること、これは私のモットーのひとつである。今、何が大事なのか、それをしっかり考えて、自分なりに、丁寧に生きていきたいと思う。

ひょんなことから知り合い仲良くなった親友と、ひょんなことから再会することができた。キンチョウカンたっぷりのタイムスケジュールだったけど、時間を絞り出し、大切な友人との大切な時間を過ごすことができたということ。またひとつ、宝ものができた。

(2012年8月)