スタッフエッセイ 2011年11月

頭が凝る?

前村よう子

今、私の頭は凝っている。頭痛というわけでもなく、どこかで頭を打って瘤を作った訳でもなく、ただただ「頭が凝っている」としか言い様のない状態になっている。言い換えると、「脳が凝っている」という感じなのである。脳は凝るわけはないので、ただ単にイメージの話なのだけれど。原因はハッキリしている。数学である。

「お母さん、無謀や。辞めといた方がいい」という娘の助言を聴かずに、数学の教員免許を取得しようなどという行動を起こしたばかりに、通信教育での科目履修開始からひと月たった今、頭が凝ってしまったのだ。

通信教育とは孤独なものだ。しかも私が受講している大学の通信教育が厳しいのは、20年前から誰よりも私自身が熟知している。社会科を受講した時も、情報科を受講した時も、大変だった。何度も逃げ出したくなったし、いつも何かに追われている夢ばかり見ていた。

社会科の時は、スクーリングや毎月の科目最終試験受験はそんなに大変ではなかったけれど、レポート履修では、何度も不可で書き直しとなった教科があり、郵便受けを見るのが怖かった。

情報科の時は、スクーリングであわや落第かという瞬間があった。時間内にプログラミングをせねばならない課題で、どうしてもバグ(欠陥)があり、プログラムが作動しない状態に陥ってしまった。パソコンを前にして、生まれて初めて指の震えが止まらなくなった。妙な汗が全身から吹き出て、心臓が鋼を打つように音を立てているのが実感できた。あと10秒で入力締切というギリギリにプログラムができあがった。時間に遅れてしまった方は、翌年も学費を払って再履修されたらしい。本当にきわどい合格だったと思う。

そんな体験もしてきたのに、また難儀な挑戦を始めてしまった。まだ1科目も受験していない。12月から毎週のように通わなければならないスクーリング(対面授業)に備えてのネット学習(映像を見ながら勉強を進め、1つ見終わるごとに小テストを受け、8つのテストを受けた後に、総合的なテストを受けて合格しないと、スクーリングが受講できない)を先週までは進めてきたにすぎない。

そしてこの週末に2科目分のレポートを4つ作成し、つい先ほど提出し終えた今、猛烈に頭が凝っているのだ。これまで自分自身が猛勉強したつもりでも、つもりであって、思うほど勉強していなかったのか。はたまた、年を重ねたせいで頭も固くなっていたのか。いずれにせよ、この先、もっと頭は凝ることだろう。今日作成したレポートは、他の教科に比べれば簡単だと思って取り組んだのだから、次回からはもっとハードになることだろう。今月末には今回のレポートに関連して科目最終試験も待っている。凝りをほぐしつつ、着実に身につけていこうと思う。

(2011年11月)