スタッフエッセイ 2011年4月

ホームベーカリー

村本邦子

しつこいぐらいにあちこちでアピールし続けているが、今、ホームベーカリーが素晴らしい。これを発明した人はなんてすごいんだろうと惚れ惚れしてしまう(炊飯器もすごいと思うけど)。私が使っているのは、パナソニックのSD-BMS102。その日の気分で粉の調合をして、タイマーをセットしておけば、翌朝には焼き立てほやほやのパンが食べられる。準備にかかる時間はたったの5分。

朝食はずっとパン派だった。海外でいろんなパンを食べるチャンスがあるが、トーストは日本のが一番だと思っている(もちろん、ドイツやフランスのパンは大好きだが、基本的においしくないところが多い)。バターだけでも十分おいしいが、ジャムやサラダ(ポテトサラダや卵サラダなど)をのせると一層おいしい。仕事帰りに通りがかるあちこちのおいしいパン屋さんで食パンを買って帰るという生活を長年続けていたが、今年になってホームベーカリーを買ってからは、ほぼ百パーセントこれだ。

基本は白パンかフランス食パンだが、ライ麦パンや全粒粉パンにしたり、くるみやレーズン、オレンジピールなどを焼き込んだりもする。分量を量って入れるだけなので、本当に5分で準備できてしまうのだ。もちろん、手のかけ用はいろいろある。途中でいろんなものを入れたり、混ぜたり、取りだして形を変えたりすることで、アンパンとかメロンパンとか、デニッシュやクロワッサンだって出来る。どこかの食べ放題みたいに、ほうれん草や人参、わかめやゴボウやゴマなど和風食パンだって自由自在だ。でも、今のところ、私は5分でタイマーセットできるものしかやっていない。それで十分なのだ。

感動するのは、私たちが寝ているあいだに、この小さな調理機器が、5時間ほどもかけて、混ぜる、寝かす、練る、発酵させる、焼くという作業をやってくれるということだ。カタカタカタカタ、ペタンペタンと、時々、働く音が聞こえるのも何だか可愛い。まるでセンダックの真夜中の台所みたいではないか。パナソニックのHPにある「西洋の食卓に根付いた日本の技〜ホームベーカリー5話」(http://panasonic.co.jp/ism/bakery/vol01/index.html)というのも、ほんわかしていてなかなか良い。ホームベーカリーを開発し、海外に売り出した人々の物語だ。今では、14か国で使用されているらしいが、何事にも数々の人知れぬ苦労があるものだ。

焼き立てパンの香りで目覚め、おいしいパンとコーヒーで満たされて、1日が始まる(ついでながら、朝、世界各地のコーヒーを取り入れるのも楽しみだ。今のお気に入りは、練乳いりベトナムコーヒー)。毎日、朝食が楽しみというのは幸せなことだ。ホームベーカリーの素晴らしさを周囲に熱く説いて回る私だが、なぜか今のところ、自分も買ってホームベーカリーを始めたという声は一人も聞かない。別にパナソニックの回し者ではないが、この幸せを分かち合いたいのだけど・・・。みなさんにお勧めです!

(2011年4月)