スタッフエッセイ 2010年3月

花粉症

津村 薫

実は、花粉症歴27年だ。その頃、まだ発症している人がそれほど多くなく、「花粉症」と言っても「何それ」という反応が大半で、理解を得にくかった。おまけに、ヘンテコな流行?都市伝説?のおかげで、マスクをしていると、「口裂け女」と言われてしまう時代で、苦労した〜(笑)。

若い頃は症状がひどく、仕方なく病院に行き、薬を飲んだり、マスクをしたりと、あれこれやってみた。アレルゲンを調べる検査をしたら、もう覚えていないけれど、なんだかたくさんのものにひっかかって、医師から「すごいねー」と言われたっけ。

ところが、10年ほど前のある春から、いきなり症状が緩和されて、びっくり!という事態が起きた。以降、薬のお世話になることも殆どなく、まあまあ何とかしのげるかな?レベルになった。

花粉症に全く縁のなかった人が、いきなり発症したり、長年のひどい症状が年と共に落ち着くことは珍しくないらしいが、これは本当に嬉しかった。鼻のかみすぎで、鼻まわりがテカテカになってしまう(笑)とか、くしゃみを連発するとか、やたら目だの顔だのがかゆいとか、不快な症状が、本当にいろいろあったものだから。

しかし、なぜか今年は、症状がいつもよりは強いなと思う。特に顔のかゆみがひどく、この皮膚トラブルはもしかしたら、花粉症というより更年期か?という気がしないでもないけれど、皮膚科で薬をもらって、ちょっとホッとしたところだ。

最近は、いろんな花粉症対策グッズが出ているので、本当にありがたい。四半世紀前を思うと、すごい進歩(それだけ発症者層が広がった?)。ウエットテイッシュ、鼻がツーンと通る飴だとか、直接、鼻の中につけるムズムズ止めの薬だとか、顔にフィットするマスクとか。ゴーグルまで出ていて、思わず「すごい・・・」と薬局でつぶやいたことがある(笑)。

症状の重い人に、「私の花粉症歴はこんなに長い」という話をしたら、「勇気づけられた」と言われたこともあって、何が人様のお役に立つのかわからないもんだと、感心してしまったこともある(笑)。

そろそろ、桜が咲きはじめた。重症の頃から、それでも春が嫌いにはなれなかった。希望に満ちた、生命の息吹を感じる、素敵な季節だと、昔も今も、そう思う。ちょっぴり大変な春だけど、うまく乗り切りたいものだ。笑顔で春を迎えて、楽しまなきゃね!

(2010年3月)