スタッフエッセイ 2008年11月

プレゼント!

下地久美子

 私の身近で、プレゼントのもらわれ上手ナンバー1は、夫の母である。お誕生日や母の日に、洋服を贈るのが、長年の習慣になっているのだが、贈る側が、気恥ずかしくなってしまうぐらい喜んでくれる。「こういうのが、ほしかったのよ〜」とか、「あんたは、本当にセンスがいいね」、「お母さん、明日からお洒落するわぁ!」などなど。さらに後日も、「もらった服を着ていったら、近所の人に褒められたよ」と伝えてくれる。
 誰かにプレゼントをしたときに、リアクションが薄いと、「気に入ってもらえなかったのかな?」と気になってしまうが、義母のように、喜んでくれると、こっちも嬉しいし、贈りがいがある。私も、プレゼントをもらう時には、あれぐらい素直に喜びを表せるよう見習わないといけないなぁ〜と、研究中だ。

 プレゼントは、もらうのも嬉しいが、贈る相手のことをあれこれ考えながら、プレゼントを選ぶのも楽しい。毎年、クリスマは、家族一人ひとりにちょっとしたプレゼントを用意する。着るものだったり、小物だったり、その時々によって違っているが、ここは腕の見せ所と張り切ってしまう。もちろん、自分へのプレゼントも忘れない。
 高1の次男には、小学5年生のときに「サンタさんは、お母さんやったんや!」と、正体を見破られた。「そうやってんで」と認めるのも悔しくて、「サンタさんは、絶対にいるねんからね」と言い通した手前、いまだにクリスマスの朝、枕元にサンタさんからのメッセージ付きのプレゼントを意地になって置いている。自分でも、バカバカしいと思いながらも、誰かのサンタさんでいられるのは、幸せなことだと思う。が、親の自己満足に付き合ってくれている息子のほうが、大人なのかも?どっちがサンタさんだかわからないな。
 
 12月は、お歳暮の季節でもある。お歳暮は、虚礼廃止の流れで、減りつつあるようだが、なくなると淋しい。お歳暮も、贈るのも、もらうのも好きで、デパートのお歳暮カタログには、つい時間を忘れて見入ってしまう。最近のお歳暮は、凝っていて、有名パティシエのケーキセットや高級料亭の味とか、どれも欲しいものばっかりで目移りする。「こんなのが来たらいいな」と思っていたものが届いた時には、本当に嬉しい。
 逆に、お歳暮を選ぶのは、一仕事だ。相手の家族構成や好みやライフスタイルを考えて、迷いに迷う。自分はもらって嬉しいものでも、相手は困るかな?とか、ご夫婦二人では食べきれないだろうか?とか。でも、そうやってあれこれ迷うのも、楽しみのひとつである。
 
 それにしても、プレゼントは単なるモノ以上の働きをする。ふだんは照れて言えない「ありがとう」や、「おめでとう」、「がんばって」、「これからも、よろしく」と、言葉にはできないいろんな気持ちを表している。相手を思いやる気持ちがこもっているから、贈る側も、贈られる側も、幸せにするのだろう。
 人の気持ちは見えないので、近くにいても、誤解が生まれたり、すれ違ったりということもある。思ってもいないことが口から出て、相手を傷つけてしまうことも少なくない。
そんなときに、素直な気持ちをプレゼントにして表してみてはどうだろう?

 今年も、残すところ1ヶ月。「あなたに会えてよかった♪」と、昔、小泉今日子が歌っていたけど、そんな思いの詰まったプレゼントを、ワクワクしながら探しに行こう!

(2008年11月)