スタッフエッセイ 2008年1月

新年を迎える

森葺a代

 着物の上に割烹着を着た母は、おせち作りと紅白歌合戦鑑賞とを、台所と居間の間を行ったり来たりしながら器用にこなしている。

 「出た!今年最後のくしゃみ!」「今年最後のあくびや〜」「今年最後のお・な・らやで〜」、子どもの頃の大晦日の夜、ウールの着物に着替えながら、きょうだいで競い合った「今年最後の・・・」が懐かしい。

 そして年越し間近、家族揃って年越しそばを食べる。ゆく年くる年が始まると、家族全員で正座してお膳を囲み、神妙な面持ちで除夜の鐘を聞く。そして、年明けとともに清酒を頂き、祝いの肴やおせち料理で新年を祝う。朝は思い思いの時間に起きてお雑煮を食べる。私の実家では元旦の午前0時、新しい年を迎える。

 夕飯に、家族揃って年越しそばを食べる。ゆく年くる年が始まっても、パジャマ姿で思い思いの場所でテレビを見、お風呂に入っている人あり、すでに床についている人もいる。家族揃って新しい年を迎えるのは朝7時。朝日を迎え入れ、お屠蘇をいただき、年取りの儀式をし、祝いの肴やおせち料理、お雑煮で新年を祝う。夫の実家では元旦の朝、新しい年を迎える。

 結婚当初、この新年の迎え方の違いに戸惑い、夜中こっそり涙したことがあったっけ。

 そして今年は異国の地、上海で新しい年を2度迎えた。

 大晦日、思いがけずホテルのテレビで紅白歌合戦を見た。そしてゆく年くる年で除夜の鐘を聞き、日本時間で新年を迎えた。新しい年が明けたと思った1時間後、大きな花火の音とともに、中国時間で新年を迎えた。

 新年の迎え方は、人それぞれ、いろいろ。

 しかし、新しい年が、皆様にとって幸多き年となりますように!そして、平和な良い年でありますように!

(2008年1月)