スタッフエッセイ 2006年5月

細く長くのお付き合い

森葺a代

 夏が近づくと、素麺か何かのCMで、「細〜く長〜くのお付き合い」というのがある。人と人との間には、いろんな付き合いの仕方があるものだ。改めてここ数年の自分自身の友達関係を見てみると、「細〜く長〜くのおつきあい」をしている友人たちが多いことに気付いた。

 例えば、2〜3年間、新聞の集金に毎月来てくれていた60歳代のKさん。当時は集金に来るたび、花を眺めては2人で花談議をして、1ヶ月に1度、2〜3分程度のおしゃべりを楽しんでいた。そのうち、苗をあげたりもらったり、また彼女のお連れ合いが丹精込めて作った季節折々の野菜をいただいたりするようになる。それが、集金の仕事をやめた今でも、「野菜取りに来て〜」と電話をもらったりして、「はいはい〜」っと、遠慮もなくいそいそと自転車を走らせ野菜をいただきにあがる。時にはお礼に庭の切り花や苗を持って行ったり、頂き物があればおすそ分けをしたりと、お互い交流を楽しんでいる。最近ではおとうさん(彼女の連れ合い)ともちょっと仲良しだ(笑)。はじめて会った時から4〜5年経ったとはいえ、一緒にいる時間は実に短く、年の差を超えた細〜く長〜くのお付き合い。

 次は、娘が小学校3年生の時のクラスメイトのお母さん達。当時私は、CAP(子どもへの暴力防止)の活動を始めたばかりの頃で、学級懇談会の時に、担任の先生から「CAPの活動を紹介してください」と言われた。そこで話をしたところ、懇談会に参加したお母さんたちがこの活動に非常に関心を持ち、クラスの子どもたちにCAPプログラムを受けさせたいということになった。それから、我が家に集まっては話し合い、着々と実施に向けて準備が進んでいった。クラス全員で受けたいということで、懇談会に来ていなかった保護者向けに手紙を書いたり、学校側に放課後の貸室を頼んだり、地域の人たちの参加者まで募り、大いに盛り上がって、おとなワークショップ・子どもワークショップ共に大成功に終った。その後、このままさようならするのは淋しいということで、学年が変わっても、1学期に1回は集まろうということになり、当時の学級通信の名前をもらって「かけはし」というグループ(メンバー10人)が誕生した。あれから9年近くになるが、最近では、子どものことから、夫婦のこと・嫁姑問題・自分たちの身体のことなどに話題が移り、会う回数も増え、1〜2ヶ月に1回は参加自由のお食事会をして情報交換をしたり、1年に1〜2回は郊外へ出かけたりしている。会えば様々な話題に花が咲き、ところ構わず5〜6時間は喋りっぱなしだ(笑)。この付き合いもまだまだ続きそうで、今後のお楽しみは、「韓国エステ旅行」。これも、細〜く長〜くのお付き合い。

 もうひとつのグループは、息子が幼稚園の時、本部役員をしていたメンバー5人のグループ「カナリア」。当時、「なんで、おばちゃんら毎日幼稚園に来るの?」と園児たちに聞かれ、思わず苦笑いをしたほど毎日顔をあわせ、子ども達の制服の改善やPTA活動の見直しなど、様々な改革を行った。今ではこのグループのメンバーは、それぞれが、何かしら地域で活動をしているので、お互いに刺激的な関係だ。彼女達とも、かれこれ10年のお付き合い。時間があるときは連絡を取り合い、お互いの家に行ったりきたりしておしゃべりを楽しんだり、神社仏閣めぐり、季節によっては花めぐりも楽しむ。最近では、それぞれが忙しく、なかなか時間が合わないので、夜の飲み会が中心。深夜まで大きな声でお喋りを楽しんでいる。ここでも一月に1回、日を決めて集まるという、細〜く長〜くのお付き合い。

  こうしてみると、忙しい合間、月に1〜2度気の合う仲間が集まって、美味しいものを食べたり、思い思いの話題でのおしゃべりを楽しんだり、時には自然の中でゆったりした時を過ごしたりして、日頃のストレス発散やリフレッシュに役立っていると改めて思う。今後も続くであろう、この細〜く長〜くのお付き合い。みんな、元気なおばあちゃんになることだろう。老後が楽しみだ(笑)

(2006年5月)