スタッフエッセイ 2004年11月

秋冬春夏

原田光恵

いつもなら空いている時間の電車。今日はなんだ?人がいるいる。そしてその人たちの顔、なんとなくほころんで見える。なんだろ・・、そう思いつつ窓の外を見ていると、あぁ、納得。今日は、お出かけ日和なんだ。電車に乗るたび見る私のお気に入りスポット、桜の木々がその日はお日さんに照らされて深紅に染まっていた。とっても綺麗、見ているだけで気持ちがあったかくなった。ようやくいつもの秋の風景がやってきたな、と思えたうれしい朝。

今年は写真で見るような紅葉がなかなか見られず。毎年時間を見つけてじっくり紅葉めぐりをするのは難しいのだけれど、車窓から見える桜や銀杏の木々で例年なら十分紅葉を堪能できていた。それが今年はなかなか葉の色が変わってくれない。色が変わりはじめてもなんとなくまばら。いつもの紅葉はいつ頃見られるかな、と思っていると、あれれ、木々の葉たちがはらはらと落ちていく。えっ、今年の木々は秋を堪能しないまま冬支度なの?秋は見られないまま冬か・・、とあきらめ半分でいた。

今年は、昨年よりもさらにカレンダーずれした春から始まったように思う。桜の咲く時期もかなりはずれていたし、夏は恐ろしい雷雨(パソコンを使っているときに、なぜか「ゴロゴロ」を聞くことが多かった夏。怖いし焦るし慌てるし・・)や台風が数多くやってきたし。おかしな季節を体感するたび、自然から「知らないよ・・」と言われている気がする。そう思うとやっぱり怖いので、ちょこっとずつでも自分ができることをしていこうと思うのだけど、便利に慣れすぎたところからのすることってほんとに微力だな、と思う。それでもしないよりはいいかな、と思いつつ。

さて、これからやってくる冬、凛としたお月さんが見られるの、何日あるかな。



(2004年11月)