スタッフエッセイ 2004年8月

Happy Birthday to Me!!

村本邦子

 明日は誕生日。曖昧な記憶だが、最近、なぜだか「Happy Birthday, Happy Birthday to Me!! 星空ケーキに蝋燭灯して誕生日を祝おう」という内容の昔書いた詩が浮かんでくる。きっと、あれは30年前、13才の誕生日だったんじゃないかな。思春期、かなりたくさんの詩を書いたが、ほとんどすべて暗い詩だった。その中で、なぜか、これだけは心躍る楽しい詩だった。個と向き合って、悶々としていた思春期。誕生日、人から祝ってもらうことは有り難く嬉しいことだが、あの頃、自分こそが自分の誕生を祝ってあげなくちゃと思った。
 基本的に私は人にプレゼントするのが好きなプレゼント魔。クラスの女の子全員の誕生日を覚えていて、手作りのマスコット人形をあげてた時もあったような気がする。最近は忙しくて、とてもそんな余裕がなくなってしまったが、家族の中で、いつも欠かさずプレゼントをする人は私だった。そんななかで、「自分のことをおろそかにしてはいけないなあ」と言い聞かせていたような気がする。振り返れば、そこに葛藤が読み取れる。思春期の女の子の苦悩を描いたギリガンらの『十字路の真ん中で』を思い出す。
 プレゼント魔はプレゼントすること自体が好きなので、必ずしも人から返してもらうことを期待しているわけではないが、それでも、やっぱりプレゼント自体が好きなので、「こんなのプレゼントされたら嬉しいな」というイメージがある。それに、今となってはちょっと情けないが、若い頃は、「こんなの彼氏にプレゼントされたい」みたいな女の子意識もあったと思う。
 いつの頃からか、誕生日になると自分へのプレゼントを買う習慣ができた。なぜか、アクセサリーを買うことが多い。日常的に買う気になれないものだからだろう。今年は、スワロフスキーの小さな魚のペンダントを見つけて買った。キラキラ輝いて泳いでいる姿がかわいい。魚を身につけたら、海のパワーにあやかれるかな。
 今年は人生の曲がり角(?)、いろんな意味で年齢について感じさせられること続きである。若い頃とは違った生き方を身につけていかなければならないことを痛感している。若い女の子たちを見ていると、素直に、「若いっていいな。うらやましいな」と思うが、歳を取ることは決して嫌じゃない。だって、若い頃の自分を思い出すと恥ずかしい限り、今の方がまだマシかと思えるから。毎年、自分の誕生日を自分で祝ってやれるよう、1年、1年、しっかり歳を重ねていきたいものだ。

(2004年8月)