スタッフエッセイ 2004年4月

たいせつな出会い

森葺a

3〜4年前の春から、朝の30分ウォーキングを始めた。身体の変化(実は老化)に気づいたからだ。それまで私の身体は、“秋から冬に向けて脂肪を蓄え、春から夏にかけて元に戻る”という自然の摂理にかなったパターンを繰り返していた。それがいつからか崩れだし、春になっても夏になっても体重が減らない。「戻りにくなったなぁ」と思いつつ、数年は気にせず過ごしていた。が、身体が重い。だんだん不快になってきた。「中年になったら当たり前、小太りぐらいでちょうどいいねん。」と人は言う。そりゃそうかもしれんけど、私にとっては20数年慣れ親しんだ身体なのだ、この重さはやっぱり落ち着かない。同じ頃、駅の階段を上ると足がだるい、駆け上がると息切れが続く。基礎体力が落ちてきたことも感じていた。そして極めつけは、初めての人間ドックでコレステロール値が高いと言われたこと。これは自覚症状がなかっただけにショックだった。運動不足も原因のひとつだと聞き、真剣に対策を考えた。いろいろ考えた末、行き着いたのは朝のウォーキング。やらねば!でも、続くかなぁ?
結局私はがんばらなかった。だが、予想を裏切り今も続いている。「今日は時間がないからやめとこう」「しんどいからパス!」「雨が降りそうやから、いややなぁ」何だかヒンシュクを買いそうな、ええ加減さ・・・。しかし私は気がついた。確かに歩きたくないときはある。だが、歩きたいと思うときもあるのだ。つまりは、決めた事ができないええ加減なヤツなのではなく、疲れている自分に正直なだけなんだと(笑)。開き直ったおかげで、自分のペースで歩くことの気持ちよさを知り、生活の中でもこまめに歩くようになった。気がつくと、身体の症状は解消され、おまけに精神面にもプラスだった。春は、私の大好きな雑草たちが、道端で可愛い花を咲かせている。田植えの頃はそのみどりの美しさに目を奪われ、心が洗われる。梅雨時、家を出たら雨とともに現れた大きな虹に、思わず合掌。夏はザリガニを探したり、カブトエビを見つけたり。秋には、見事に実った稲の成長に涙。冬の田んぼの中を一人歩きながら、怒ったり、思い出し笑いをしたり、幸せで胸がいっぱいになり涙が出たことも。
健康対策のために「やらねば」と始めたウォーキングだったが、自分を許したことで、心も身体もリフレッシュできるたいせつな時間と出会った。これからも細く長く付き合っていきたい。(2004年4月)