スタッフエッセイ 2004年2月

自転車は相棒 

西 順子

 先日、春一番が吹き、突然の突風に出くわした。傘をさして自転車に乗っていた私は思わず自転車ごとこけてしまった。自転車を自由自在に乗りこなしているつもり?!だったので、それは結構ショックだった。
 自転車は私にとって相棒ような存在だ。毎日の生活に欠かせないものでもあることはもちろん、体に馴染んだ乗り物でもある。だから、ショックだったのかな?
振り返れば、子ども時代の記憶のなかでも、自転車にまつわるエピソードは印象的な記憶であり、時々懐かしさと共に思い出されるものである。
小学生の頃、両手をハンドルから放してどれだけ運転できるか、自分に挑戦するのを楽しんでいた。
高校生の頃は自転車通学だったが、雪が積もった日にも自転車に乗って、雪道をすべって何度もこけながら登校したこと。夏のクラブの合宿のために、布団を学校まで運ばなければならなかったが、うちには車がなかったので、自転車の後ろに布団をくくりつけて、よろけながらも学校に運んだこと・・etc。
 なぜ、自転車にまつわるこうしたエピソードをよく覚えているのかなと不思議だったが、今、自転車は私にとって自己コントロール感を高めてくれるような存在だったのかなと気づいた。確かに、自転車を自由自在に乗り回すとき、心地よい感覚、力強い感覚を味わうことができたなと。
 
今も、自転車に乗るのが好きである。自転車で30分以内の距離なら、電車より自転車を選ぶ。歩くよりも適度にスピードが出るところもいい。雨が降ろうが、多少の台風でも自転車のほうがいい。街のなかを自転車でうろうろして、時には知らない道を走ってみるのも楽しい。どの道とどの道がつながっているのか発見し、道をつなげて、頭に地図を描いていくのもおもしろい。近道を発見したときには、得した気分にもなる。素敵なお店を見つけたときも嬉しい。
最近は、自転車で寄り道したり、ぶらぶらする時間がないが、たまにはふらっと自由に走り回ってみたい。でも、自転車が体に馴染んだ乗り物だからといって、おごり高ぶってはいけないな・・と、先日自転車からこけて気を引き締めた。
暖かくなったら、サイクリングにでも出かけてみようかな・・。

(2004年2月)